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  • 執筆者の写真陵亮 伊藤

【癒す心、治す力】アンドルー・ワイル著

【癒す心、治す力】アンドルー・ワイル著



内容 【癒す心、治す力】

薬用植物の世界的権威であり、医学博士の アンドルー・ワイルさんが 当時の西洋医学に疑問を感じ、 人を癒す力の原点、 魔術と宗教と医学をひとつに結びつけるものにたいする思考のヒント を探して 世界の「治療家」を訪ねて旅し、その中で学んだことや オステオパシー医である「ロバート・フルフォード」博士との出会いと フルフォード博士の考え方やそこでの学びを 具体的な症例・エピソードとともに 教えてくれます!

感想 【癒す心、治す力】

この本は昔からずっと読んでて、 最初は訳わからなかったけど 読めば読むほど面白い! 今となっては ブックカバーがボロボロになって マーカー引きすぎて読みにくくなってます笑 フルフォード博士の、 シンプルだけど腑に落ちる考え方や 心(考え方)と身体のつながり 目に見えないエネルギー(霊性)への考え方 など 整体の仕事を通して 学んだこと、感じることとも 少しずつリンクしていて面白い! 読むたびに気づきをもらえる一冊です📕 古い本ですが、是非おすすめ!😊

5つの知恵 【癒す心、治す力】

  【癒す心、治す力】は沢山の具体的な知識と、根本となる考え方が示されている本ですが 今回は要約するにあたって、 個人的に心に残った「5つの知恵」を抜粋してご紹介しようと思います! 「5つの知恵」とは、医師であり著者のアンドルー・ワイル氏が フルフォード博士のもとで過ごす中で学んだことの中から 特に大事な5つを紹介してくれているものです。


5つの知恵①からだは健康になりたがっている

健康とは、完全にバランスがとれた状態のことである。 そのとき、すべてのシステムは円滑にはたらき、 エネルギーが無理なく循環している。 それは自然な状態であり、なんの努力もしていない状態である。 したがって、 からだはバランスを屑いたとき、自然な状態にもどろうとする。 健康な状態にもどろうとするその勢いは人為的に活かすことが可能であり、また活かすべきである、 それを治療という。

そもそも、身体には「自然な状態」に戻ろうとする力が備わっている というのがフルフォード博士の考えです。 人間には”ホメオスタシス”(恒常性維持)の機能が備わっていますが、 それとはまた別の話で、「自然に治癒に向かおうとする力」 が本来人間には備わっているという考えです。 そして、治療家は、あくまでその”勢い”を活かしてサポートをする立場である。 一部の近代医学での、不必要な薬物投与や外科的処置ではなく その人に元来備わっている力を引き出すことが必要である、というのが フルフォード博士の考えだと解釈しました。

5つの知恵②治癒は自然の力である

フルフォード博士が患者に 「あとは気を楽にして、母なる自然の仕事にまかせよう」というとき、 博士は、現代医学では失われた概念である、 ヒポクラテスのVis Medicatrix Naturae(自然治癒力)への絶大なる信頼を、民話的に表現している。

5つの知恵①の「からだは健康になりたがっている」ということを前提に考えると、 現代医学は根本の治療を欠いており、費用に対する最も効率のよい治療を見つけられていない、大きな損失だ、 と著者はいいます。 「自然治癒力」を信じ、その力を活かすことが、最も効率的で健康的な治癒の方法だ。ということです。なるほどなるほど。

5つの知恵③からだはひとつの全体であり、すべての部分はひとつにつながっている

フルフォード博士は、統合機能システムとしての人体にたいして、際立った直感的な理解を示した。 たとえば、ひざの痛みを訴えてくる患者にたいして、他律的にひざに問題があると結論し、ひざの治療にかかるというようなことはしない。 ___実際には膠着した足関節が原因で生じている問題のために、どれほど多くのひざの手術、腰の手術が行われていることか、とフルフォード博士は嘆く。 ____部分の変化が全体に影響をおよぼすのである。 最近では、「全体がつながっている」という理論に対しても理解が広まっていると思いますが この本は1995年の本です。 いま流行りの「筋膜リリース」や”局所を触らない施術”の先駆けともいえるのではないでしょうか。

体がすべてつながっている、「ワンフォーオール・オールフォーワン」的なことだと考えれば、 様々な症状に対する根本的な改善策は、まったく違った視点から見つかっていきます。 ただ、理論はわかっていても、実際に治療していくためには 豊富な経験値と膨大な知識量が必要とされます。治療家は一生勉強ですね!

5つの知恵④こころとからだは分離できない

心理的外傷が中枢神経系の呼吸運動を阻害するという見解と同様に、 フルフォード博士は、身体的介入が中枢神経系に影響して心理的機能を改善しうるとも考えていた。

実際にフルフォード博士は、病院に招かれて 発達遅延で学習不能の子供たちに頭蓋骨治療を施すことで IQを上昇させる治療を行っていたのだそう。 「病は気から」という言葉もありますが、やはり心と身体はつながっており 心理的な不調 ⇒ 身体的不調 にもなり得るし 身体的な調整 ⇒ 心理面にも良い影響 を与えることができる、というのがフルフォード博士の見解です。

5つの知恵⑤治療家の信念が治癒力に大きく影響する

フルフォード博士は自分の治療する患者がきっとよくなると信じていた。 患者のなかに眠っている治癒力を一途に、ひたむきに、愚直なまでに信じ、言語的または非言語的なさまざまな方法でそれにはたらきかけていた。 ____彼はまた、自分に治せるか治せないかの判定に慎重だった。 ____「わたしに骨折は治せない。自然に治ったら、またきなさい。そしたら、けががきみのからだに残したショックを取り除いてあげよう」

フルフォード博士の「患者の治癒力を愚直に信じる」という姿勢は 患者にとっては”心理的介入”とも言えるのかもしれません。 治す気満々の治療家のほうが絶対信用できますよね! ただし、 博士は自分の手に負えるかどうかにも慎重です。 エピソードでは”骨折”の話でシンプルにしてありますが、 わかりにくい症例の場合であれば その判定には、やはり沢山の経験と豊富な知識が必要となります。

まとめ

「癒す心、治す力」より”5つの知恵”ご紹介してきました。 いかがだったでしょうか。(*^^*) 僕自身は、もっと勉強しなきゃな~!と身が引き締まる気持ちになりました! この本には、他にももっとたくさんのエピソード・症例を含めた具体的な話や 専門的な内容まで豊富に書かれています。 治療家や医療に携わる人はもちろん、それ以外の人も読むと新しい発見があること間違いなしだと思います(^^♪ 是非一読をおすすめ! 最後まで御覧いただきありがとうございました!

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