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  • 執筆者の写真陵亮 伊藤

リンパ球って何? 健康雑学



こんにちは(*^^*)整体×ヨガのプライベート隠れ家サロン【Refresh Labo R.I.T】整体師の伊藤です(^^) 今回は リンパシリーズ第4弾「リンパ球って何?」 という内容でお届けいたします。 何か参考にしていただけると嬉しいです(^^♪


リンパ球とは?

リンパ球は白血球の一種であり、免疫を担当する細胞です。 白血球にも色々な種類があり、リンパ球はそのうちの一括り。

後述しますが、リンパ球のなかにも色々な種類の細胞がいます。

「白血球」「リンパ球」というのは、細胞を分類したときのカテゴリーの名前、という感じなんですね。 ”リンパ液”が「リンパ管の中を流れる液体」ということから名づけられているように リンパ球も「リンパ管内に多く存在している」ことからそう名付けられています。

ヒトをはじめとする哺乳類のリンパ管内にある細胞は、そのほとんどが”リンパ球です。

リンパ球を多く含むリンパ(液)は全身を巡りながら局所の臓器における免疫反応に働いています。


ちなみに、”下等な脊椎動物”のリンパ管内は少し中身が違って、そのほかの白血球の占める割合が大きいのだとか。 リンパ球は、進化の過程で生まれた「免疫の精鋭部隊」的な感じなんですね!



免疫組織とは?

リンパ系は、免疫において重要な役割を担っています。 ざっくり言うと、「免疫組織」=「リンパ組織」ということです。

免疫組織には ■中枢系(一次)リンパ器官 ■末梢系(二次)リンパ器官 と分類があり、 中枢系リンパ器官は”リンパ球の産生、分化、成熟”を担っている器官です。

リンパ球は免疫の要であり、それを産生、分化、成熟させる器官が”中枢”とされています。

具体的には ・胸腺 ・リンパ節 ・脾臓 ・骨髄 がこれにあたります。 末梢系リンパ器官は、リンパ球が待機しており、活性化しやすいフィールド、といったイメージです。

スポーツでいう”ホーム””アウェイ”の”ホーム” 呪術廻戦でいう”領域展開”なイメージ(?)ですね。

具体的には ・扁桃 ・虫垂 ・パイエル板 などがこれにあたります。

中枢系リンパ器官と末梢系リンパ器官のことをまとめて「リンパ組織」と言ったりします。 こういう、違う呼び方があったりするのが、解剖生理学のややこしいところでもありますね。。


リンパ組織~体内の警備室~

リンパ組織は例えるならば「体内の警備室」 普段はモニター越しに身体の異常を見張っており、 異常があれば出動します。 免疫反応には2種類あり、”自然免疫””獲得免疫”がありますが、 リンパ球が大活躍するのは主に”獲得免疫”の反応です。

自然免疫・獲得免疫については、こちらの記事も参考までに↓

https://note.com/ryo_memo/n/nf84f071e0fe6

体内に異物がくると、TRL(トールライクレセプター)というセンサーをもった白血球たち(好中球など)が迅速に対応に向かいます。

それらで処理が片付かない場合に、助っ人として大食細胞(マクロファージ)が駆けつけ、その異物を取り込みリンパ球に連絡します。

取り込まれた異物(抗原)は、リンパ液の流れに乗って近くのリンパ節へと運ばれ、 リンパ節で「免疫戦争」が起こります。

リンパ節で待機するリンパ球たちと、体外からの侵入者・抗原が戦うわけですね! そして、その過程で抗原に対して効果的な特異タンパク質「抗体」を作り出します。 「抗体」ができればこっちのもんです! 抗体とは抗原に対する”武器”的なもので、これを活用して体内に侵入している抗原を次々と殺していきます。 これが”獲得免疫”です。 抗原に対する武器・抗体をスムーズに作れれば、事はすぐに収まりますが、 「免疫戦争」が長引いてしまうことがあります。そうなった場合、戦場となるリンパ節は腫れてしまいます。 風邪が長引くとリンパ節が腫れることありますよね。 そういう時は戦争が長引いているわけです。。


リンパ球の種類

リンパ球の働きなどについて、ざっと書いていきましたが 前述したように”リンパ球”とはカテゴリーの名前であって リンパ球の中にもさまざまな働きをする細胞がいます。 ■T細胞 ■B細胞 ■NK細胞

T細胞

T細胞は、胸腺で成熟するリンパ球です。 T細胞には ・ヘルパーT細胞 ・キラーT細胞 ・サプレッサーT細胞 の3種類がいて、それぞれの役割があります。 このあたりがややこしいですね。 ■ヘルパーT細胞 ヘルパーT細胞は司令塔的な役割を担っており、サイトカインという活性化物質によってキラーT細胞やNK細胞を活性化させ、指令を与えていきます。 ■キラーT細胞 殺し屋。ヘルパーT細胞からの依頼(指令)で感染した細胞を殺す。 ■サプレッサーT細胞 キラーT細胞やB細胞の過度な攻撃や暴走を止める役割。

B細胞

B細胞は、骨髄で成熟していきます。 B細胞の役割は”抗体”をつくることです。ヘルパーT細胞の指令のもと、抗原に対する抗体をつくりだします。 NK細胞 NK細胞は「生まれながらの殺し屋」です。 ヘルパーT細胞などから指令を受けるわけではなく、 体内をパトロールしながら、異物や感染した細胞を見つけ次第、殺していきます。 「リンパ球」と一括りに言っても、このように個性豊かな細胞が沢山います。 それぞれにしっかりと役割分担があり、協力して身体を守ってくれているんですね!


リンパ球はどこで生まれるのか?

リンパ球も、赤血球やその他の白血球と同じように”血液成分の一つ”ですので 生まれは”骨髄”です。骨髄内の造血幹細胞から作られ、それぞれの役割に分化し、それぞれの場所で成熟していきます。 ※造血は「骨髄」と言われるのが一般的ですが、近年の研究によって「腸」にも造血の作用があると言われています。 リンパ球の中でも、胸腺で成熟するT細胞は 実はかなりのスパルタ教育を受けるそうです(笑) このあたりの話はとても興味深いので、また次回じっくりと書いていこうと思います(*^^*)


というわけで、今回はここまでです。 最後まで御覧いただきありがとうございます(*^^*) 何か参考にしていただけると嬉しいです(^^♪

次回 超絶スパルタ免疫学校 胸腺

お楽しみに!


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