• 陵亮 伊藤

【横隔膜とは?】


今回は「横隔膜」について紹介していきます! なんとなく名前は聞いたことある、という方も多いかと思いますが 横隔膜の機能・働き、概要をできるだけわかりやすく紹介していきたいと思います!

横隔膜とは??

横隔膜とは何か? ・・・わかりやすくいうと、焼肉でおいしくいただく「ハラミ」の部分のことです。 横隔膜は、胸腔腹腔の間に位置し、二つを隔てる膜状の筋肉です。 胸郭といわれる、肋骨で形成されたカゴのような骨格の下部分に 膜のようになってついています。 横隔膜は、分類でいうと「横紋筋」と言われる筋肉ですが、 「筋肉が変容した硬膜」といわれたりもします。 筋肉といえば筋肉なのですが、機能面において、 他の筋肉とは違った特徴をもっており、「ユニークな器官」といわれたりしているそう・・・!

横隔膜 起始部:①胸骨部、剣状突起の内面     ②肋骨部、第7~12肋骨の内面     ③腰椎部、外側脚と、第1~4腰椎にかけての内側脚 停止部:腱中心部分


横隔膜の役割とは?呼吸においての役割

ユニークな器官、横隔膜ですが、何の役割を持っているかというと 「呼吸に欠かせない器官」となっています。 以下、ややこしい説明をしていきますが、 先に簡単に説明すると、 自転車などの空気入れをイメージしていただいて、、


レバーを上下させると、赤い筒の中では空気を圧縮して送り出すために 「壁」というか、、「中身」がありますよね。レバーを上下させると動く部分です。 これが、人体でいうとこの「横隔膜」です! (わかりにくくてすみません。。) 呼吸といえば、「肺」を思い浮かべやすいと思いますが、 実は「肺」自体には伸び縮みする機能は備わっておらず、 あくまでも外からの力によって膨らんだり、萎んだりして呼吸をつくります。 「肺」は、いわば「呼吸のためのツール」というわけですね・・・! 上の「空気入れ」でいうと、 レバーを目いっぱい上に上げてる時の、赤い筒の中身=肺  みたいな感じです。 肺を動かす「外からの力」とは、 横隔膜によって作られる「胸腔内圧」「腹腔内圧」のことです。 横隔膜は、「呼吸筋」に分類されますが、 呼吸筋の中でも、「吸うとき」に収縮する「吸息筋」のひとつとされています。 息を吸うとき、横隔膜は収縮し、下へ下がります。 横隔膜が下に下がることで、胸腔の中はスペースが広げられ、胸腔の内圧が下がります。 これを、ややこしい言葉で「陰圧が上がる」ともいいますが、 このように胸腔の圧力が変わることで、外の空気が肺へと送り込まれ、 息を吸うことができます。 逆に、「息を吐くとき」は横隔膜は弛緩し、(ゆるまる) 上に上昇していきます。 横隔膜が上昇していくと、胸腔に圧力がかかることになり、 この圧力によって肺から空気が押し出され、「息を吐く」ことができます。


横隔膜の神経は「横隔神経」といい、頚椎の3~5番目から伸びています。 「横隔神経」とはいうものの、この神経自体は横隔膜を動かすことにあまり働いておらず、 他の筋肉とは違って、「横隔神経」に刺激を与えても横隔膜に「反射」が起きないそうです。 これが、「ユニークな器官」と呼ばれる所以でもあるのですが 随意筋であり、自分の意思で動かせる「横紋筋」で構成されているのに、 「外力でしか動かない」特徴を持っていると言われています。 この外力とは、 「腹腔からの物理的な圧力」 「肋間筋の収縮」 のことです。 「息を吐く」ときは、「呼息筋」が働き、 横隔膜の拮抗筋(互いに引っ張りあってバランスをとってる筋肉) である腹横筋が収縮します。 それによって横隔膜は弛緩していきながら、 「息を吸う」ときに高まった腹腔の圧力によって上に押し上げられていきます。 同時に肋間筋も働き、胸腔内のスペースを縮めて肺を圧迫していくことで空気を吐きだします。 この時、横隔膜が上に上がることで 腹腔内は「陰圧」状態になり、下半身から静脈血を引き込んでいきます。 (呼吸ポンプ作用) (呼吸ポンプ作用についてはこちら↓) ややこしい説明でしたが、 要は 「横隔膜は呼吸にとって重要」 「横隔膜はユニークな器官(筋肉らしからぬ筋肉)」 ということです!

横隔膜と伸張反射

横隔膜は「筋肉らしからぬ筋肉」と書きましたが、 「筋肉らしい」とこもあります。 それが「伸張反射が起こる」ということです。 伸張反射とは、「伸ばしたら縮まろうとする」筋肉の特性です。



①横隔膜のストレッチ

伸張反射は「伸ばしたら縮まろうとする」ことですので まずは横隔膜を「伸ばす」ところを見ていきます。 「伸ばす」=「弛緩」 ということですので 呼吸でいうと「呼息」息を吐く運動にあたります。 息を吐くとき、横隔膜は緩み、上に上がる その情報は、「横隔神経」を通って頸椎の3~5番へと伝わっていきます。 その刺激をもとに、「息を吸う」吸息筋は弛緩していきます。 吸息筋と呼息筋は拮抗関係にあるので、 この時、呼息筋は収縮していくことになります。 ⇒息を吐く


②伸張反射が起こる


横隔膜は呼息の時に①のように「弛緩」し「ストレッチ」がかかった状態になります。 そして、ここで「伸張反射」が起こり 横隔膜が「弛緩」⇒「収縮」となるタイミングで吸息筋も収縮していき 「息を吸う」という運動になります。 横隔膜の「伸張反射」は、 実際にリラックスして「吐ききる」呼吸をしてみると実感もしやすいと思います。 この時の呼吸は自然な呼吸であり、深い呼吸といえますが、 横隔膜、および吸息筋は自律神経の「交感神経」にも支配されているため、 ストレス下や興奮状態だと、 いわゆる「努力呼吸」 (全力疾走したあとの肩で息する感じや、呼吸困難時の呼吸) のような呼吸運動になってしまい、 浅く、回数の多い呼吸になってしまいます。。 そうなると血液は「アルカリ性」に偏ってしまい、不調をきたしたり、 活性酸素を多く産出してしまい、疲労回復の妨げになったり、老化の亢進をもたらしてしまいます。。 「リラックス」「ストレス解消」・・・大事ですね!



横隔膜が他にもたらす影響

「横隔膜」について長々と書いてきましたが、 横隔膜は他の器官や筋肉にも大きく影響をもたらす部位だといえます。。 前述したように、横隔膜と自律神経は 神経支配の関係だけでなく、 「呼吸運動と自律神経」という観点からみても深い関係にあるため 内臓機能や血圧に影響を及ぼします。 また、 横隔膜の上部には「肺」「縦隔」 下部には「肝臓」「胃」 脚部には「大腰筋」 などが直接接しているため、 横隔膜の動きが悪いと、各部位を引っ張ったり動きを邪魔するようなことになります。。



どうすれば??

では、他の部位への影響もふまえた上でどうすれば? というと、とてもシンプルで、 「吐くべし!」 ということが言えます。 特に現代は「ストレス社会」ともいうように、沢山の情報や刺激によって 生活環境が交感神経を刺激しやすくなっている上、 (現代の一日の情報量=江戸時代の1年分の情報量らしい) 仕事や人間関係の「止まないストレス」等も重なり 交感神経が優位になりすぎている場合が多いです。 長く息を吐くことで、 ・副交感神経の活性化 ・横隔膜のストレッチ ・伸張反射による自然呼吸 ・筋肉による、内臓への物理的な刺激 etc... など沢山の利点が得られます。 「20秒以上の呼息によって、ストレスが激減する」 という研究データも報告されているそうです。 また、「有酸素運動」などの運動も 呼吸筋の活性化 毛細血管の増加 ストレスの緩和 などなどに効果的でおススメですが、 場合によっては「活性酸素」を多く作ってしまうため 無理をしすぎるとよくないようです。 シンプルに、無理のない程度で「長く吐く」 まずはこれを意識して生活してみましょう!


最後までご覧いただきありがとうございました!