こんにちは(*^^*)整体×ヨガのプライベート隠れ家サロン【Refresh Labo R.I.T.】
整体師の伊藤です(^^♪
今回は前回の健康雑学記事のつづきになりますが、
【情動と記憶】について、マニアックなことを勉強したのでアウトプットしていきます(^^♪
(前回の記事はこちら)
「情動」のつくられる場所
前回の記事で、
「情動は大脳皮質よりももっと深部でつくられる」という話はしましたが、
では具体的にどこでつくられるのか?を今回掘り下げていきます。
「情動」がつくられるのは「大脳辺縁系」という部位になります。
大脳辺縁系は、大脳皮質よりも深部にあたり、進化的には古い(原始的)なものであり、
「感覚器や感覚情報」また「記憶」と深いつながりのある部位です。
この「大脳辺縁系」で「情動」もつくられているそうです。
このことからもフラグが立ってくるように、
実は、
「情動」=「感覚」「記憶」とも深いつながりがあります。
感覚器からの情報 どうやって伝わる?
「情動」と「感覚・記憶」の関係を簡単に説明していくと、 まずは「感覚器」から情報の刺激が入ります。 生きていく上では、この”情報”には膨大な量に触れるわけですが 脳は、その膨大な情報の中から「本当に必要な情報」だけを「記憶」として残していきます。 余談ですが、現代社会で人間が「1日で触れる情報量」は 「江戸時代の1年分」の情報量だそうです。 我々は毎日、すごい情報量にさらされているんですね。 (逆に江戸時代の”のどかさ”が気になりますね!) では、「本当に必要な情報」とは何なのか? それは「情動を発動させる情報」です。 動物が、 生存していくために行動したり、意思決定するには「情動」が不可欠 だと、前回の記事でも書きました。
「情動」が発動しない(何も感じない)情報 ↓ 行動や意思決定に何も影響しない(生きていくうえで重要ではない) ↓ 記憶する必要がない。
というわけですね。
逆に、「情動を発動させる情報」は積極的に記憶していきます。
”嬉しい”情報があれば、その成功体験を再現するために自動的に記憶されていきますし、
”悲しい”情報があれば、同じ失敗を回避するために自動的に記憶していくわけです。
このように、
「感覚器からの情報」 ↓ 「情動が発動」(大脳辺縁系) ↓ 「記憶する」(大脳辺縁系)
という流れになりますが、感覚の中でも、「嗅覚」は特殊で、
「大脳辺縁系」とダイレクトにつながっているため、
「情動の発動」「記憶」(思い出す)に関して”嗅覚”は特に強い反応を持ちます。
これを「プルースト効果」といいます。
「香り」ってすごく大事なんですね・・・!
記憶の種類
情動を生み出す部位である「大脳辺縁系」を理解していく上で、 その機能の一つである「記憶」について整理をしておきます。 記憶といっても、実はたくさんの”種類”があります。 まずは大きく2つに分けられます。
■陳述記憶 ■非陳述記憶
これは要するに、 「その記憶を”言葉”に置き換えられるか、否か」という分類です。 こういう言い方をすると、 陳述記憶=「”言葉ありき”で残された記憶」のように思うかもですが、 「”言葉を使わない動物”でも陳述記憶はある」そうです。 逆にいえば「人間は、”陳述記憶”を言葉にしている生き物」というわけです。 ややこしい言いまわしになりましたが、陳述記憶と非陳述記憶では 根本的にジャンルが違う記憶、ということですね。 それぞれ具体的にどんな記憶があるかというと、
【陳述記憶】 ■エピソード記憶 エピソードを記憶する。 ■意味記憶 単語やアイコンを記憶する ■作業記憶 思考や計算の記憶
【非陳述記憶】 ■手続き的記憶 技能や運動の記憶 ■情動記憶 感覚刺激を情動として記憶 ①手がかりによる情動記憶 本来怖くも嬉しくもない感覚刺激を「恐怖」や「報酬」とともに与えると(条件付け)覚える記憶 ②文脈による情動記憶 過去の体験や、その場の雰囲気、そのとき感じたことの記憶。「嫌な予感」というのはこの情動記憶にあたる
このように、「記憶」といっても沢山の種類があります。
沢山の種類の「記憶」があるのですが、 これは進化の過程で複雑に分類ができるようになった、と捉えられており、 もともと”原始的な動物”のころは、
感覚刺激 ⇒ 機械的・反射的な行動
しかしていなかったはず。
進化して、”高等な動物”になっていくにつれ、
感覚刺激 ⇒ 大脳辺縁系が「重みづけ」(=情動を付加)
することによって、
生存に有利な情報をより強く記憶として残し
過去の情動をデータベース化することで、
生き残るための行動選択の精度を上げてきた、と言われています。
行動選択の精度を上げるために、
「情動」は必須だったというワケですね!
感覚情報・記憶 脳での処理
記憶や、そのもととなる感覚情報が どのように脳で処理されていくのか?をみると、 さらに面白いことがわかってきます。 感覚情報は基本的には、まず「視床」という部位に運ばれていきます。 (「嗅覚」だけはここを通らず大脳辺縁系に直行します。)
「視床」とは、簡単にいうと ”感覚情報の中央ターミナル”的な部分になります。
ここで、すべての感覚情報を集めて、脳へと送るのですが この時、同時に2か所に情報を送ります。
■大脳皮質 ■大脳辺縁系
「大脳辺縁系」は先ほどからこの記事に書いてきてます「情動」的な側面を”偏桃体”という部位で処理していきます。
もう一方の「大脳皮質」では、”一次感覚野”という部位によって 感覚情報の精密な物理的性質を解析していきます。 難しい言い回しですが、ようするに「認知」です。 このように、 1つの感覚情報から「感じる」と「認知」を別経路で並列に処理していきます。
例えば、脳の一部が損傷してしまうと、 「認知」できないけど「感じる」 「認知」できているのに「感じない」 といったことが起きてきます。
実際に、サルを使った動物実験では、
サルの脳の一次視覚野を切除し、”モノを見て認知”ができない状態にし
その状態でヘビの人形を近づけると、
「見えていない」(認知ができない)にも関わらず、怖がる(情動の発動)が見られた
ということです。
非常に面白いつくりをしていますね!
進化の順序で考えると、やはり「感じる」(情動)が先にあり
「認知」の分析(大脳皮質)が後から出来た機能ということになります。
まとめ
今回もややこしい内容で情報量が多く、
自分自身理解しきれているか怪しいところですが、
何か参考にしていただけると嬉しいです(^^♪
情報量の多い、現代の世の中では
つい「分析」や「認知」に重きをおいてるように思います。
しかし、実際にはそれ以上に「情動」によって
過去の膨大なデータベースから、よりよい行動選択をできるのかもしれません。
”予感”や”なんとなく”感じることも、大事にしていくと
よりよい選択ができるのかもしれませんね(^^♪
最後までごらんいただきありががとうございました!
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